この面白いゲームで一攫千金?を狙うヘンクは「テトリス」権利を獲得するため販売網を確保するために動き始める。
アーケードの権利は既にSEGAが獲得していることを知るがコンシューマや発売前夜のゲームボーイ(携帯版)の権利はまだどこの会社も持っていないことを知るとヘンクは任天堂に販売権の交渉を持ちかける。この時、結構強引に日本の任天堂に入っていく、無理矢理当時の任天堂の社長の山内と面会する。権利の交渉は任天堂アメリカでするといいと言われ任天堂アメリカへ。そこでまだ発表されていないゲームボーイの存在を聞かされ、即座に「アセンブラ*1?C言語?」と質問し、「テトリス」のデモ版のプログラム(フロッピーを用いて)を組んでみせるヘンク。この辺りの技術者を納得させるのは多くは描かれないがプログラミングをかじったものならニヤリとするところ。
「エローグ」がなんなのかわからないままソ連へ行き所構わず「エローグ」が何かを嗅ぎ回るヘンク。この頃のソ連では観光客に通訳のサービスを路上で持ちかける人がいたり、タクシーを止めるためにタバコを掲げるソ連独特の文化が表現されていて面白かった。
最初はロシア語のできないヘンクは、通訳を断っているのだけれど一日歩き回って言葉が通じないのは不便だと感じたのか、通訳をつけることになる。1日歩き回ってホテルへ帰ってきたヘンクに通訳と思われる女性(サシャ)が声をかけてくる。「サービス必要ですか?支援が必要ですか??」最初僕は娼婦の誘いかと感じてしまったのだけれど、ヘンクが「何?」と聞き返すと「通訳必要ですか?」と言ったので通訳の人かと理解できて、ヘンクもサシャを雇うことにする。
通訳のサシャとの関係性も見どころの一つではある、サシャの心情なんかは描かれないし、職業柄どういう意図があったのかは議論の必要がありそうだと感じた。ただ一つ言えることは僕がヘンクならヘンクのような対応はできなかっただろうなということ。なんの話かと思った人は「テトリス」を見てみることをお薦めする。
月額900円で「テトリス」だけ見てサブスク解除でも映画を見にいくより安くてお薦め。
近代史の勉強にもなるし、冷戦とはなんなのか、ゴルバチョフの体勢化で支配側が規制しているものと被支配側が規制されていると考えているものが違っていたり。
追記
あと、音楽がテトリスの「コロブチカ」のアレンジでいろいろあったのがよかった。